1-1　はじめに

　バドミントンの為に向上させていかなければいけないものとして、技術、体力、戦術、精神力の4つが挙げられます（4つのディマンド）。ここでは、これらの中の「技術」「体力」の向上を主の目的とする練習について説明していきます。結果として戦術、精神力の向上の可能性はありますが、この二つをフォローする目的での練習方法は機会がありましたら別記していければと思っています。

1-2　指導者の心構え

　まず練習に入る前に、確認しておかなければならない事があります。それは、

全ての練習は、選手の為でなくてはならない

ということです。例えどんな練習であっても、これだけは必ず守らなければなりません。指導者の満足の為に選手が存在するのではなく、選手のレベルアップの為だけに指導者が存在するのです。

1-3　練習に入る前に

　そして、練習に入る前に、選手には「これから何の練習を行うのか」「何の為に行うのか」を理解させなければなりません。
　例えば、これから行うノックはフットワークのスピードを上げる為なのか、ミスを減らす為のノックなのか、それとも両方なのか、ウォーミングアップなのか、これらをしっかりと説明してから練習を行うようにしてください。選手の技術理解度はこれによって大きく変わってきます。なんとなく練習している、この状況が一番危険であり、その大事な時間がまったく意味を持たなくなるかもしれません。