バドミントンぷれいやーず

【バドミントン 練習のススメ】 4. 練習計画を立てる

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4-1 練習の計画を立てる訳

 まず、何の為に練習をやっているのかが第一のポイントになります。ほとんどの選手は大会で勝つ為、いい結果を残す為に練習していると思います。それを達成するためには何をすればいいのか、これが大きな範囲での計画になります。
 それとは別に、練習は選手に負荷を目一杯かければいい練習だ、と勘違いしている指導者の方も多いのですが、実際選手の体の原理を考えればそうはならない事がわかってきます。選手の体を考える、これが第二のポイントとなります。
 目標としている大会、そこまでに身に着けなければいけない技術、体力、そしてそれを達成する為に何を行えばいいのか、これを考えながら計画を立てていきます。やみくもに思いつきで練習しても、それは決して選手の為にはなりません。

・強い負荷は休養を挟む

 ここからは簡単な計画を立てるポイントを説明していきます。まず強い負荷、選手が「もう動けません」というような練習を行った時(選手がオールアウトする練習をした時)、選手に回復の日数を取ります。厳密に言うと選手ごとに回復能力も違うので選手の体調を見ながらになってしまいますが、だいたい2日程空けたほうがいいでしょう。こういう練習は、選手がオールアウトすることが大事です。きっちり追い込めたから二日休ませるということを忘れないでください。強い練習をやったつもりの場合は休ませる必要はありません。

・軽負荷の練習は毎日

 負荷の少ない練習は毎日行い精度を上げていきます。例えば手投げによるスピンネットであったり、足を確認するフットワークあたりは、毎日きっちりと確認しながらゆっくり行うことで精度が上がります。筋肉疲労も少なく神経やラケットワークを向上させる練習は、できるだけ毎日行った方が練習の成果も見えるように上がります。
 ただ、この場合は体をあまり使わない分、集中させて頭を回転させるようにするとさらに効果的です。

・合同練習と選手個人の練習

 同じ練習をしていても、徐々にレベルの差は必ず現れます。同じ場所で練習している以上特別扱いをしてしまう事もしょうがないかもしれませんが、最初から最後までそれではチームとしてまとまりが崩れます。そこで、たとえ同じ練習を指示したとしても、練習前のアドバイスは個人で分けて指示した方がいいかもしれません。スマッシュの練習を行う場合でも、一人には打点を確認させて、別な選手には力を抜いて打たせる、というように、成熟度によって分けると練習の内容は同じでも多少の区別が可能です。

4-2 チーム目標と選手個人の目標を明確にする

 せっかく練習しているのに集中できていない、そういう練習風景をよく見かけますが、選手にしっかりと目標を持たせることでそれを回避できる場合があります。
 その目標も、例えば小学生なら、
チーム目標:若葉カップベスト8
個人目標1:全国小学生バドミントン選手権出場
個人目標2:県大会優勝
個人目標3:サイドのスマッシュをレシーブできるようにする

というように、できるだけ具体的に大きな目標から小さな目標までを選手に持たせ、それに向かって選手個人が練習するようになれば、集中力を失ったとしてもその目標を達成することを考えればそこから態度が変わるかもしれません。具体的な目標が常に選手の頭に入っていることが大事です。

4-3 選手の自主性も大切に

 押し付けられている練習は、選手も身が入らない事も多くなります。ただ、それの意味をしっかり説明することで選手の誤解も少しずつ解けてくるでしょう。それだけでなく、選手自身に目標と計画を立てさせてそれを確認するという方法もいいかもしれません。目標を達成する為に自分で何をしたらいいのか、そう考えるだけでも、例えうまく計画が立てられなかったとしても、練習への打ち込み方は必ず変わってきます。選手の気持ちを大事にしつつ、選手の技術を見極め、選手ごとに計画を作っていくようにしてみましょう。